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二宮真佑子のブルズびいき
Vol.9“怖さはない むしろ快感だ!鉄壁P F”下山貴裕#15

Vol.9“怖さはない むしろ快感だ!鉄壁P F”下山貴裕#15

青森、秋田、岩手と北東北のチームで活躍してきた下山選手。
岩手に来たのは、ある人物がきっかけでまさに巡り合わせだった。その人物とは、
今シーズン引退を表明し、チームのACに就任した澤口誠選手。下山選手がルーキーで入った青森時代から腐れ縁だという2人の仲を熱く語った。また、秋田時代のHCとの出会いを通じて、新しい概念、経験を確実にモノにし進化してきた下山選手の直向きな人間性が見えてくる。さらに、高身長の秘訣とは、少年時代の知られざるエピソードにも迫る。

今シーズンを振り返って「縁」

下山:まず、この漢字で思いつくのが、澤口誠です。秋田で契約満了になっていざ次どうしようってなった時に、澤口選手から連絡がきて「現役復帰するんだけど一緒にやらないか」って誘われたんです。もちろん澤口選手だけではなく、コーチライセンスの時に一緒だった与那嶺翼ACや前々から面識があった髙橋幸大選手、大学時代2部リーグで一緒だった伊藤良太選手とも対戦経験があって、全部ひっくるめ、色々な意味で縁があったなと感じています。

―プロ6年目の下山選手、岩手にきたのは、澤口選手なくしては語れない。
澤口選手との出会いは、ルーキー最初の青森時代だった―

下山:澤口選手とは同い年ですけど、実際に同じ年に見られたことはないです(笑)
僕がルーキーで入った時には、すでに誠はベテランで、周りの選手も年上で経験豊富な人が多かったのでなかなか試合に出られませんでした。だから、岩手に行くからには彼と一緒に試合に出て、B2昇格に向けて頑張りたいなっていう思いがありました。
彼なしには、岩手はなかったんだと思います。

青森時代?澤口選手との2ショット

―澤口選手と下山選手は、同い年だけでなく、青森、秋田、岩手と北東北のチームで戦い抜いてきたという共通点もあった。同じ舞台でプロ経験を重ねてきたからこそ見えてくる澤口選手の人柄にも触れた―
下山:青森、秋田、岩手って、北東北3地区巡っているんですよね。なんの偶然なんだろうって。それを言ったら誠に「お前気持ち悪い、離れろ!」って言われると思うんですけどね(笑)澤口選手は、もともと口がきついんですけど、あれでいてとても優しいです。
あ、ゲイじゃないですよ(笑)だけど、あいつとは腐れ縁なのかなって思いますね。

―下山選手は、岩手で初めてのシーズンとなった一方、選手引退を表明しA Cに就任した澤口選手にとっては最後のシーズンに。2人で戦った試合は鮮明に覚えていた―
下山:鹿児島戦では、澤口選手からパスをもらってシュートを決めたのを覚えています。彼と一緒にやれる試合は本当に少なかったので、数少ない時間を噛み締めてやったというのはおかしいですけど、印象に残っていますね。それこそ、青森時代の時はもらって外すっていうのがあったので(笑)それから、彼もまた引退という形になったので、少ない中でもやれたっていうのは、光栄でした。

進化を遂げた秋田時代

―高身長を活かしたダイナミックなプレーで魅了する下山選手は、ここぞという時、体を張ったリバウンドやブレない鉄壁の守備を見せつけ、まさにチームの救世主だ。
外国人選手にも当たり負けしないディフェンスは、秋田時代に鍛え上げた体の強さにあった―

下山:僕が秋田に所属していた時のHCが「日本人には日本人。外国人には外国人」じゃなくて「外国人にも日本人」っていう概念があったので、とにかくマッチアップさせられました。
でもこの1年が今シーズンのプレーにも活きていると思います。
二宮:外国人選手にも当たり負けしないために具体的に何を変えていったんですか?
下山:体づくりですね。めちゃめちゃ食べさせられました。
秋田にいた1年間は、1日4〜5食。朝昼晩プラス補食みたいな。
二宮:ほ、ほ、補食って何食べるんですか?
下山:晩ご飯と同じものを食べます。たとえばご飯、ハンバーグ、サラダ、付け合わせってあるじゃないですか、ほぼ同じメニューを、晩ご飯を食べた2時間後にもう1回。
体重は、5〜10キロは増えてトレーニングも重ねたので大きくなりましたね。
二宮:その積み重ねが強さへと変わっていったんですね。
下山:もちろんそれだけで怖さがなくなったわけではなく、練習や試合での経験や慣れもありますけど、気持ちは大きく変わりました。昔は、どうやったらこれ止められるんだっていう葛藤があったんです。でも今は、止めにいくことへの怖さがなくなって、むしろ止めにいくことが気持ちいいし、やりがいというか快感になっています。

高身長の秘訣とは

―チームの日本人選手の中で唯一190㎝越えの下山選手。家族も皆、高身長―
下山:母親がそもそも175㎝あります。父も180㎝で、弟は185㎝あります。
二宮:下山選手が1番大きいんですね。
下山:いえ、親族のおじさんなんですけど、195㎝がいたので自分は2番目でした。
二宮:バスケットはいつ頃から?
下山:バスケットは中学生の頃からで、小学生の時はバスケチームがなかったので水泳をやっていました。中学校になって、当時「テニスの王子様」が流行っていて、テニスに興味が湧いたので見学したんです。でも、あんな魔球みたいな球はまず出ないので、違うなってなって(笑)結局、バスケ部に入ったのは同級生から誘われたのがきっかけでした。入学当時は、170センチくらいで、卒業の時には186センチになっていましたね。

―下山選手は、高校生になっても年に1㎝ずつのペースで伸びていった。
高身長の家系でありながらも、下山少年の“よく寝て・よく食べる”という生活が
成長に大きく影響したという―

下山:小学校の頃の生活が一番影響していると思います。よく食べて、よく寝かされたんです。夜8時には寝ていました。僕が小学生の時には夜7時から犬夜叉→夜7時半からコナンが放送していたんです。でも、コナンが見られないんですよね。7時半になったら歯磨いて2階に上がって寝なさいみたいな感じだったので。次の日学校に行ったらみんなコナンの話をしているのでその内容分からないんだよな〜って思いながら、うん、うんって相槌打っていましたね(笑)あとは、どのぐらい食べていたか分からないくらい食べていましたし、朝晩は、1リットルの牛乳パックを平気で飲み干していましたね。弟に飲ませないくらいの勢いで親に飲み過ぎって怒られていました。とにかく、よく寝て、よく食べることが大事かもしれないです。

ほんわか愛されキャラ

―下山選手は春風駘蕩な性格。チームメイトからは、そのおっとりとした人柄が影響してか「話を聞いていない」などと言われてしまうことも。岡山戦で、MVPを獲得した瞬間もまさに下山選手らしい憎めない愛らしい表情が注目を呼んだ―

※いつでも飾らない人柄、表情がブースターの心を惹きつけている

下山:嬉しかったんですけど、恥ずかしかったです。僕、全く自分がMVPなんて考えていなかったんですよ。そういうキャラというか位置じゃないので。この時は慎也さんと試合のことで「この時ああでしたね、こうでしたね」って発表の直前まで話をしていて、
「ナンバーフィフティーン!」ってなって・・・「エッッ!!」って。
全く心の準備をしていなくて、みんなには「らしいね」って言われましたけど(笑)

―最後に、今シーズン熱い声援を送ってくれた皆様にメッセージを―
下山:今シーズンは、チームも個人的にも思うような結果にはならなかったんですけど、シーズン通して応援してくれる方々が徐々に増えてきているのを感じられて、本当に応援してくれる方々に支えられていると実感した1年でした。だからこそ結果を出せなかったのは不甲斐ないです。応援してくださった皆さんには本当に感謝しています。
来シーズンも引き続きチームを応援していただけたらなと思います。

※次回は、#5千葉慎也(ちば・しんや)選手です。乞うご期待!