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二宮真佑子のブルズびいき
Vol.13“この道一心に”吉田優磨HC

Vol.13“この道一心に”吉田優磨HC

指導者の夢を抱くようになったのは、小学生の時。その夢を実現し、今年初めてその一歩を踏み出した、Bリーグ界最年少の指導者、吉田優磨ヘッドコーチ。
スーツに袖を通しコートの脇に立つ姿は、22歳という年齢を忘れそうになる。
しかし、この日は軽快な関西弁も飛び出しリラックスした表情を見せた。HCの顔を見せつつも20代の若さ溢れる一面も見ることができた。幼き頃から指導者になる夢を抱いていた吉田さん。学生時代や理想の指導者像などに迫り、今後の成長が期待される。

今シーズンを振り返って「挑」  

―クラブ全体を率いる立場として模索しながら挑んだ今シーズン。
特にスタッフとの連携、選手との距離感などコミュニケーションの重要性を感じた

吉田:自分の素はあまり出さずに、コーチだからコーチらしくやらなきゃって思っていた部分があったので、正直うまくコミュニケーションを取れていなかった部分はあるかもしれないです。どこかでHCだから選手との関わり方とかを変に気にしていた部分はあったのかなと思います。ずっとオンだったので。
二宮:どんな感じだったんですか?
吉田:あんまりニコニコしないみたいな、人間味を出していないのでアンドロイドだったかもしれないです(笑)振り返ってから思いますね。このオフシーズンで指導者のZOOMの勉強会があって、あるチームのHCが「1年目の時は、HCだからこうしないといけないみたいな勝手にイメージを作っていて、自分の素じゃないから選手も素を出してこなかった。だからうまくコミュニケーションをとれなかった」っていう話をしていて、それを聞いて「あ、確かに!」って気づかされましたね。

―今後は、HCという立場や年齢に囚われず、選手・スタッフと心から向き合い信頼を築いていきたいと考えている―

吉田:今シーズンは、とにかく戦術とかプレーを伝えていくことに重きを置いてやっていたので、これからは選手との信頼関係を作れるコーチを目指していきたいです。選手が何か困ったことがあったら連絡をくれる頼られるコーチみたいな。
まだ年齢のところがあってそこまで到達するのは難しいですけど、そういう人間関係をうまく築き上げられるコーチでありたいですね。

―試合中は、ほとんど表情を変えなかった吉田HC。しかしシーズン最終戦の
オーバータイムまでもつれ込んだ東京CR戦は、思わずガッツポーズが炸裂した―

吉田:本当に負けてもおかしくない内容だったんですけど、粘り勝ってくれたので、一番記憶に残っています。いつもはやらないですけど、この試合ではガッツポーズが3回くらい出て、自分でもびっくりしました(笑)一つは、4Qの最後のエンドライン側からのスローインで今井選手がゴールを決めて同点になった時。それと、オーバータイムの残り1分の良太選手のバスケットカウント、それからJのスリーポイント。Jのスリーは、うわっ!あの距離から!?と思っていたんですけど心の中で「入った!」って。

幼き頃からの夢

―吉田さんがコーチになる夢を抱くようになったのは小学生の時。プロチームの観戦で目を向けていたのはゲームや選手を采配する指導者の姿だった―

吉田:小学生の時から大阪エヴェッサのブースターで、よく試合を見に行っていました。
大体この選手がかっこいいとかあるんですけど、僕の場合は、コーチがかっこいいって思っていました。スーツを着て選手たちに指示を出したりしているところがなんかかっこいいなって思ったんですよね。

―中学卒業後、大阪エヴェッサが提携しているバスケの専門学校に進み、コーチコースを専攻。2年生の時には、当時の大阪エヴェッサのHCから誘いを受け、実際のプロチーム現場で経験を積んだ―

吉田:当時のエヴェッサでコーチをされていた東頭俊典さんが誘ってくれたんです。
通っていた専門学校はエヴェッサと提携しているので、学生と選手は同じ体育館で練習しているんです。その時に「どうせコーチを目指すなら、プロの方を手伝ってよ」っていってくれたんです。

吉田:インターンでは、対戦相手の選手の一人一人の分析をしていました。試合の映像を見ながら、この選手は右が得意とか、外からのシュートがうまいとかを分析して、特徴がわかるように専用のソフトを使って編集して動画を作っていました。
二宮:動画編集の経験は?
吉田:ないです(笑)最初は全然できませんでした。東頭さんからもっとここを見た方がいいとかやりながら教えてもらいました。本当何もできない中よく任せてくれたなって感じでした(笑)現場で直接学べるし、実践できたので良い経験になりました。

理想のコーチ像

―吉田さんの憧れのコーチは、岩手にゆかりのある2人。元岩手ビッグブルズを率いた桶谷大さん(現仙台89ersHC)、そしてACを務めていた穂坂健祐さん(現川崎ブレイブサンダースAC)―

吉田:2人は、大阪エヴェッサのインターン時代に本当にお世話になりました。桶谷さんは、人間関係の作り方とかチームのまとめる力があって、どこに行っても桶さんのチームは強いので本当にすごいです。穂坂さんには、それこそスカウティングの仕方とか色々教えてもらいました。動画編集だけじゃなくて、英語もできてコミュニケーションもできるしで、穂坂さんみたいにマルチな人間になりたいと思っています。
二宮:少しでも近づくために努力していることとかありますか?
吉田:僕もともと本嫌いで勉強も苦手なんですけど、人生で初めて1冊本読み終えました(笑)「人は話し方が9割」っていう本で、コミュニケーションの取り方とか書いているので、参考にしたいなと思います。

コーチらしかぬ一面!?

―ヘッドコーチとしての顔はここまで。22歳、吉田優磨の素顔とは一体!?
特に驚いたのは、日々の食生活!野菜や魚が苦手でかなりの偏食だった。根っからの肉好きで行きつけは、かつや・吉野家・マクドナルド

吉田:大阪で一人暮らしの頃から肉中心に自分の好きなものばっかり食べています。
マックには多い時で週2は行っていました。最近はもう1週間以上は行っていないです。まぁそれが当たり前なんですかね。
二宮:好きなお決まりのメニューとかあるんですか?
吉田:いや、もう季節限定のやつ!(笑)今は照りたまやなぁ〜とか、
グラコロの季節かとか、マックで季節を感じていましたね(笑)

―しかし、この食生活ともおさらば!23歳を迎える吉田さんは食生活改め、
大人の階段を上ると決めている―

吉田:もともと22歳までは自分の好きなものを食べようって勝手に決めていたんです。
23歳は大学を卒業して社会人になる歳なので、ちゃんとしたものを食べようって思っています。最近は、コンビニでサラダを買って、肉は食べたいですけど揚げ物を選ばないでサラダチキンにしたりして摂生しています。まぁ1番の理由は、お腹が出てきて太ったっていうのがあるんですけどね(笑)

―最後に、これまで熱い声援を送ってくれた皆様にメッセージを―

吉田:今シーズンはB2昇格を目指す中で去年以上にたくさんの人が会場に足を運んでくれて、よりホーム感が増したというか、本当に力になりました。心強い応援に感謝しています。その分、結果で返せなかったのは申し訳ないですし、悔しいです。だけど僕たちはまたB2に上がるためのチャレンジをしていきます。僕ら以上に、岩手に上がって欲しい!と思っている人たちがたくさんいると思うので、そういう方たちのためにも、時間はかかるとは思いますが、頑張っていくのでこれからも応援よろしくお願いします。

※次回は、与那嶺翼(よなみね・つばさ)ACです。乞うご期待!