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二宮真佑子のブルズびいき
Vol.16“癒しのゴッドハンド”福田亮TT

Vol.16“癒しのゴッドハンド”福田亮TT

今季チームトレーナーとして選手のコンディションを保ち、最高のパフォーマンスを発揮できるようにサポートしてきた福田亮さん。愛称は「福ちゃん」。スポーツトレーナーを目指したのは高校生の時。この道まっしぐらに専門学校へ進み、海外での経験も積み重ねてきた。ようやく叶えたプロスポーツチームのトレーナーは、純粋に楽しい1年だったと充実した表情で話す。チームをつなぐ一助になりたいと体のケアを支える以上にコミュニケーションを重要視する福田さん。体も心もほぐしてくれるまさに福をもたらすそんな癒しの存在となりつつある。

夢を追い続けて

―高校生の時から目指していたスポーツトレーナー。高校卒業後、理学療法士と鍼灸の専門学校で勉学に励み知識を積む。整骨院の経営やアマチュアのスポーツチームのトレーナーを務めるなど経験豊富。プロスポーツチームでの挑戦は今季が初だった―

福田:元々スポーツトレーナーをしたかったのがメディカル業界に入るきっかけだったのでどうしたらその世界に入れるのかだけを考えてずっと動いていました(笑)
二宮:念願だったんですね。この道を目指したきっかけは?
福田:高校のときですね。僕もバスケ経験があって、ちょいちょい怪我して助けてもらったこともあって。自分でテーピング巻くこともあれば、他の選手にも巻いてあげることもありました。それが結構楽しかったりして、もっと体のことを知りたいなって思ったのがきっかけでしたね。

―トレーナーとして語学も身につけたいと海外に渡ったのを機に、プロの世界に憧れを抱く。バスケットの最高峰NBAやオーストラリアリーグを目にして、夢の実現への思いが強まった―

福田:この時たまたま比江島選手がオーストラリアリーグに来ていた年で、たまたま試合を見ることができたんです。オーストラリアリーグの雰囲気がすごく良くて、その中で戦っている選手やそれを支えるスタッフの雰囲気が楽しそうにやっているなって思いました。その後もアメリカに解剖実習を受けにいく機会があって、その時もNBAのプレーオフを見ることができたんです。元々バスケ経験もあって興味はあったんですけど、よりプロチームの世界でトレーナーの活動をしてみたいなっていう気持ちは強まりましたね。

今シーズンを振り返って「伝」

二宮:夢だったプロスポーツの舞台での仕事はどうでしたか?
福田:この1年は本当に楽しませてもらったっていう感じです。勝ち星も多かったので、
みんなと一喜一憂じゃないですけど一緒に盛り上がることができたのは貴重な時間でしたね。ただその中で悔いが残るのは、大切な試合で怪我やインフルエンザにかかる人が出てきてしまったことです。この点は、何かしらチームのために力になれることはあったんじゃないかなって思いますね。

―今シーズンを振り返りつづった一文字は「伝」。選手と距離の近いトレーナーだからこそできるコミュニケーションを模索し、チームのつなぎ役にも力を注いだ―

福田:僕の立場としてどうしていったらいいか考えた時に、選手と直接関わることが多いのはもちろん、フロントメンバーとコミュニケーションを取ることも多かったので、少しでもコミュニケーションをつなぐ役割をできたらいいなって思っていました。
スタッフミーティングを開いたときには、選手が思っている部分をコーチに伝えることもありました。少しでもチームのプラスになるような形を作れたらなと思っています。

福をもたらすゴッドハンド

―素早い的確な判断でゴッドハンドの呼び声高い福田さん。選手のちょっとした動きの変化を察知し体の状態を瞬時に見極める

福田:やっぱり体って一つに繋がっているので、体の関節の動きや運動学の部分を頭で考えながらやっています。痛みを作っている原因は、動きから見たり、触ってみたりするとわかってくるので、その違和感に気づけるかっていう部分がキーポイントだと思います。
二宮:ゴッドハンドエピソードを教えてください。
広報担当菊池さん:澤口が練習中に腰を痛めて、練習後にケアをしていたんです。
福田:確かその時は、首あたりを触ったんですよ。
広報担当菊池さん:福ちゃんが、はい立って曲げてみって言ったら、澤口が曲がるんだよな〜って(笑)
二宮:一瞬にして、すごいですね。どうしてですか。
福田:この時は、誠の首から背中にかけての動きが止まっていたんですよ。だから腰の動きの負担が減るように、かたまっていた首からその周辺部分ほぐしました。原因を掴むことさえできれば、負担になっていた腰の痛みを減らすことができるんです。
二宮:トレーナーとして心がけていることは何ですか?
福田:やっぱりできるだけ痛みがない状態でプレーに臨めることを意識しています。
痛みがある状態でプレーをすると集中力も続かなくて、また違うところを痛めることにつながり兼ねないので。だけど、その痛みってメンタルからくることもあって、ストレスをフリーにしてあげられるようにコミュニケーションをとりながら聞いたり、話したりしながらっていうのは大切にしています。

幅広い経験を武器に

―スポーツトレーナーになるための目標に向かって、自身で道を切り拓いてきた福田さんは、アボカド農家で働くなど異色の経験も積んでいた

福田:スポーツトレーナーをやるうえで、やっぱり英語は話せた方がいいだろうなって思って、3年前にオーストラリアにワーキングホリデーに行ったんです。最初の2ヶ月間、農業をしていました。アボカド農家でずっと収穫です(笑)その時日本人は自分しかいなかったし全然話せなかったのでめちゃくちゃキツかったです。アボカドは好きなだけ持って帰っていいって感じだったので、醤油とマヨネーズをかけてひたすら食べました(笑)

―エンターテインメントきってのディズニーのマーチングバンドにも所属。メディカルスタッフとして、北は宮城、南は鹿児島までと全国各地を2ヶ月かけて巡回し、出演のダンサーや演奏者の体のケアに務めた


二宮:これまた未知の世界ですね。
福田:そうですね。ダンサーはもちろんですけど、マーチングバンドも楽器を動かしながら演奏しているので、腰や膝、肩、手首その担当によって痛みは違いましたね。
二宮:どのくらいの人数なんですか?
福田:全部で37人でした。僕も一人しかいないので、休憩時間中にバァ〜って集まってくるので、時間割表みたいなのを作ってやっていましたね(笑)

―最後に、これまで熱い声援を送ってくれた皆様にメッセージを―

福田:本当にいつも応援してくれてありがとうございます。ブースターさんたちがいてくれることで、選手たちは楽しんでバスケットができていると思います。熱い声援を送ってもらえることで、選手たちも力を発揮することができると思うので、これからも見守ってくれたら嬉しいです。そして、僕自身としてはケアはもちろん、トレーニングに関する部分をもっと勉強して知識量を増やしていきたいと思います。できるだけ怪我の数を少なくして、選手の活躍を支えていきたいと思います。

※次回は、川崎布美子(かわさき・ふみこ)マネージャ―です。乞うご期待!